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この人を見よ!(或る手紙)

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今日、「四方山話」の読者のお一人とお会いしましたら、ごく親しい人からのお手紙を見せていただきました。プライバシーに配慮し、かつできるだけ原文に忠実にここに紹介したい。ぜひお読みになってください。また後ほどお会いしましょう。



・・・ところで小生、昨年6月大腸癌を患い、大腸を45cm程切除手術を施し、7月に退院、しかし、9月には下腹部各所に複数の腫瘍が見つかり末期癌、余命3~4ヶ月との宣告を受けました。

余命3~4ヶ月とは、そのまま放置していた場合で、年齢的にそれを受け入れ、多少なり尊厳を保つ運命的自然死を全うするか、それとも、苦痛を伴う抗癌剤で延命を図るか迷いましたが、この世に生かされたものとして、また、気障な言葉を許して頂ければ、「敵(癌)に背を向けて逃げない」男の美学として、近くの○○クリニックに入院し抗癌剤投与を受け癌と肉弾対決するに至りました。

病窓の外は木枯らし揺れる気魂

       業なる鎖よ迫り来る病鬼
(平成22年11月詠)

抗癌剤と一口に言っても百種類以上あり、どれが小生の癌に効果があるかは医者の判断に委ねることになります。

小生に使われた薬剤は、現在、統計的に最も制癌に期待でき、国際的に一番使用されて○と云う名の抗癌剤でした。

この抗癌剤、1回の投与が約53時間、それを8回でワンクールとするもので、通常、副作用等に対する体力回復期間を考慮し2週間に1回割、通算4ヶ月で完了する予定でしたが、中盤は3週間に1回割、後半は4週間に1回割となり、最後の8回目を終えたのは今年3月中旬でした。

春浅く診察済ませ墓所に寄る

        陽射し傾き風透き通る
(平成23年3月詠)

そして積りに積もった抗癌剤の副作用が収まった4月中旬、採血、検尿、超音波、CTスキャンによる断層撮影の結果は、盲腸周辺の回盲部を除き、下腹部各所の腫瘍はほぼ消滅、対癌との第一戦は辛勝するに至りました。しかし敵は曲者、盲腸周辺の回盲部に第二戦を残したのです。

そもそも、癌とは自律性を失った細胞の増殖であり、一般健康体でさえ数千個の癌細胞を抱えている訳で、一度癌を患った肉体は癌細胞が育成し易い体質土壌を造り上げており、当然、小生とて、今後も転移と云う名の腫瘍発芽は免れないと思われます。



ともあれ、先ずは初戦を飾り、見苦しくも現世にしがみ付き生還したことで、再び貴方様をはじめ知人友人と人生論や、よもやま話など談話できる喜びの反面、又しても色々ご迷惑をお掛けすることを思えば、いささか心苦しい限りです。

まだ修業が足りないせいか、あの世から突き返され、せっかく生還したこの身暫くは、ろくでもない、でも、いと面白い現世に、朽ちかけたこの醜態を置くことになりそうです。「意志あるところに道は拓ける」と云いますから、今後は多少なり体質改善や健康管理を心がけ、品行にも俗にいう晩節を汚すことなく、清貧にして身穏やかな余生を過ごしたいと思っています。

今まで通りのご厚誼に加え、更なるご指導ご鞭撻をお頼み申し上げます。・・・中略・・・

茲許に「一応生還・内祝い」として、心ばかりの粗品を同封させて頂きました。これは小生の義叔父である○○市の○○氏が丹精込めて耕作し精米した「ヒノヒカリ」です。どうぞご笑納のほどお願い申し上げます。草々。

うらぶれて袖を泪で濡らすとき

       人の情けと恩を知りるる
(平安末・詠み人知らず)

○○様                           ○○拝



皆様が各人各様にお読みになったとおりであり、感じたり、思われたそのとおりです。

歌に「墓所に寄る」とありますが、先立たれた奥様のところでしょう。体験の中から発せられた言葉には重みがありますね。今宵は、私は何も語らない方がいいような気がします。では、また。



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[ 2011/07/28 ] 未分類 | TB(0) | CM(4)

愛してはいけないあなた

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私はこの歌を何度も聴いているうちに、歌詞を覚えてしまいましたよ。

愛しては 愛してはいけない人なんだ

私を泣かせないで 心を悲しませないで

誰にも言えずに グラスに語る

嘘じゃないのよ 本当なのよ

死ぬほど 死ぬほど好きなあなたなの



愛してはいけないあなたを死ぬほど好きだ、というパラドックスを歌ってるんですね。このような男と女の状況は偶然の産物であり無意識の世界のことでしょうが、言葉にして曲を作るということは意識的であり、従って文化であり歴史でもある、と私は思う。

歌の主人公は明らかに女性であるが、歌っているのは男性グループである。男性が女性の立場に立って歌った曲は多い。私のような年代の者はバーブ佐竹「女心の歌」をすぐ思い出す。逆に、日本では男性の歌を、たとえば「僕」「俺」「おいら」という男性の一人称で女性歌手が歌っている曲も多い。夭折した村上幸子の名曲「縄のれん」なんてのは確か「俺」と言っていた。また、のちにこの曲は鳥羽一郎がカバーしているので、男性でも女性でも構わない。俺や僕と歌うのは、中村美津子、坂本冬美、枚挙にいとまない。



これを以て、ジェンダーと絡めて、けしからんという人がいる。男は男らしく、女は女らしくあるべきなのだそうだ。女が「俺」と歌っては、日本らしさが失われ、日本社会が弱体化だか、崩壊への道を下るのだそうだ。

私は先ほど文化と書いたが、他国と違い、人称や性別が入れ替わったりするのは日本語の特性なんですね。おまけに主語があいまいである。そもそも日本語には主語自体がない、という言語学者もいる。江戸時代までは主語という概念もなかったという。「私は・・・」と言った場合は、これから何か話しますよ、というような意味の使われ方をしていたのだそうだ。



公園で泣いている男の子がいて、そこを通りがかった女性は子供に「僕はどうしたの?」と語りかける。英語ではYOUにしかならないのであるが、男性の一人称である「僕」と言っているんですね。語りかける相手の身になって話している。そこには英語のIにあるような自我というものではなく、対話者を大切にする立場がある。なでしこジャパンの佐々木則夫監督のおっしゃる「横から目線」なんですね。通りがかった女性もおそらく屈み込んで、子供と同じ目の高さで語りかけている光景が目に浮かぶようではありませんか。



ところで、マヒナスターズの名の由来は、このグループが当初仕事がなくてヒマナ(暇な)グループであったことによる。芸能界ではよくこういうことやりますね。戦後、進駐軍で演奏していた日本のジャズメンがよくやったことらしいです。森田がタモリになるんですね。最近では日本の善美である「おいしい」や「かわいい」が翻訳できずに、そのまんま外国で使われるようになった。勿論、これらも立派な日本文化です。同民族といった場合に、まず共通の言語と歴史や文化、そいうことになるでしょう。外国のように歌手の性別により歌詞を変えていたら、かえって日本らしさが喪われてゆきはしまいか。”愛国者”、”保守”の心情は分からなくはないが、私に言わしむるに、彼らの論理は短絡的、一面的、粗野で粗暴ですらある。つまり日本(人)らしくない。



夜も更けてきました。お休み前の曲は↓これしかないような気がします。







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[ 2011/07/26 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

安寧なる日々

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睡蓮とほてい葵。私は水草を育てていたのであるが、鹿児島は夏になると桜島の灰が降るので、いつの間にか止めてしまった。数日前に友人が昼食後に除草剤を買うというので、ホームセンターに私も付き合った。この暑さ、ベランダか玄関先に潤いのある水草が欲しいな、とは最近考えていたことであった。今のとこ灰は降らないので、水はきれいだ。次はこの鉢に金魚かメダカを放ってやろうと思う。ガラスの風鈴に、いかにも金魚の絵などがプリントしてありそうであるが、風鈴替わり、そしてひと時、涼を感じられ、心安らげばいいではないだろうか。



外で金魚を飼えば、猫にいたずらされはしまいか心配だ。玉肥も猫にかじられたことがある。玉肥には骨粉などが練り込まれているのでしょう、土中に埋めても、猫が掘り起こして食べてしまう。そういえば、毎日野良猫に給餌していたおばあさんの姿を見ない。我が家の周辺から野良猫も消えてしまった。今頃、どこで何をしているやら、安らかな日々を送っているならいいが・・・。おばあさんも猫たちも。







温習みかんと水蜜桃の詰め合わせセット。こんなお中元は嬉しい。画像の中で、みかんが一個不足しているが、これは私が我慢できずに撮影前に手に取った。つまり、すでに我が胃袋に入ってしまった。鮮やかなオレンジ色は、今は夏の盛りだというのに秋という季節感を連想してしまう。梶井基次郎「檸檬」という小品がある。熱で火照った顔にレモンを当てるんですね。ここで表現しようもないくらい、瑞々しい感覚ですね。香りが伝わってくるようである。私はまず、みかんを自身の頬に持ってゆきましたよ。

私もまたいささか病んでいるのかもしれません。現実逃避ではないのでしょうが、夏には秋や冬を夢想する。今よりも素晴らしい世界としてあれやこれや想像してしまいます。



昨日は市街地へ出たついでに、よく当たるというチャンスセンターでサマージャンボを買った。連番10枚、バラ20枚のつもりであったが、連番を見ると番号の中に00が入っていたので、こんなのが当たるはずはないから交換してもらおうか、と一瞬考えた。ところが考えとは裏腹に、口では「ごめん、連番をあと10枚」と言ってお金を出していた。とにかく、わずかな時間の出来事であるが、連20、バラ20の均等よりもバラの確率がいいような気がして、これって何の明確な根拠もないんですけど、つい、バラをまた10枚買ってしまった。結局50枚になってしまった。根底にあるのは欲なんでしょうね。



話が前後するが、何のついでかといえば書店が第一の目的であった。昔読んだ本を読み返してみたくて、近所の書店を四軒まわったが見つからなかった。それで、市内で、というよりも九州で一番大きなJ書店へ行った。幸いに本は見つかった。レジで駐車券を出すと、2000円以上のお買い上げでないと押印できないと言う。私はすぐに700円の文庫本を追加したのだった。駐車料金精算のとき知ったが、押印がなければ300円の駐車料金を払わなければならないのであって、私はなにかしら儲かったような気になった。と同時に、私もこんな細かい計算をする人間にいつからなってしまったんだろう、と自嘲気味に思った。やはり、この5年、10年の不景気のせいだと思う。我が妻子は相変わらず無頓着にお金を使う。あたかも、持ってるお金はすべて使い果たさないと気分でも悪いかのようである。

でも不幸にも、私より上手の人たちがいました。うちの近所のスーパーの夜8時の光景。この時間になると、お惣菜や弁当が半額になる。5分も経過すれば、ほとんど売り切れてしまう。それまでどこにいたのか、この数分前から多くの人たちがどこからともなく集まってくる。一見独身者風の若者もいるにはいるが、多くはおじいちゃん・おばあちゃんたちである。老人同士の会話が聞こえてきたが、この弁当を夕食として半分食べて、残りは翌日の朝食にするのだという。この人たちは日本の経済発展を支えてきた人たちである。あまりにも哀れな末路ではないか。先の短いこの人たちに、安寧なる日々は訪れるのでしょうか。

6月中に辞めると言って延命したのに、いまだに総理の椅子に居座っている。完全にペテン師であることが証明されたにもかかわらず、だ。政治の貧困に憤りを覚えるのは私だけでしょうか?



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[ 2011/07/24 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

大和なでしこ

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このシーンは何回見ても飽きることがない。私はリアルタイムで応援した後、数時間寝ただろうか、終日、TV、新聞、ネットでなでしこジャパンを見ていた。同時にスポーツバーあたりで騒いでいる様子も写し出されるのだが、このシーンは一度見ればもういい、って気がする。正直言って辟易した。一日中TV見ている人、つまり私が異常なのかもしれませんが。



あれだけシュートを打たれながら、前半を0-0で終えた時点で、私は勝てると思った。後半、同点に追いついた時、また延長で同点に追いついた時には勝ったと思った。PKに突入するとなったら、完全に勝利を確信しましたよ。120分戦った後、世界一をかけて5万人近い大観衆の前、そのような緊迫した場面では、わが大和なでしこの底力が勝っているに決まっている。



米国は世界ランキング一位、日本は四位といっても、女子サッカーの競技人口というのは、米国504万人、日本2万5千人だそうだ。2.5が504を負かしたのであって、近年、こんな痛快なことはない。そして、日本女性、日本人の素晴らしさを実感しましたよ。



さあ、次はロンドンオリンピック、あわせて男子のザックジャパンもがんばれ!!



[ 2011/07/19 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

櫻井よしこさん

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さる14日、当地、城山観光ホテルにて、全国縦断「正論」鹿児島講演会が開催された。講師、櫻井よしこさん、演題は「雄々しき日本 国難に克て」であった。



私は肝心な時にデジカメが故障してしまう。写真を撮れなかったのは誠に残念であった。櫻井さんは色白で、美白というのでしょうか、実にきれいなお方であった。そして、笑顔がなんとも素敵だ。

まずお話になったことは、14日産経新聞掲載のご自身の「菅首相に申す」についてであった。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110714/plc11071403040006-n1.htm ←これです。



それと、今を象徴しているのは、福島原発と普天間であるとおっしゃる。反対だ、反対だ、それでいいんですか?原子力の研究を止めれば、軍事力が落ちる。普天間に基地を作らなければ中国の脅威に晒される。幕末の志士たちは、外国に軍事力で日本は負けている、という認識が出発点であったという。軍事力の背景のない外交は弱い。詳細は産経新聞や「正論」誌上に掲載されるでしょう。私は「受け売り」を最も苦手とするので、私なりの思いを述べたい。



何で読んだのか忘れてしまったが、断片的に思い出すことがある。確か、このような文章を読んだことがある。

「山本五十六の母も、田中角栄の母も、そして櫻井よしこの母もまた新潟県長岡の女である。」戊辰戦争の時、長岡藩士は勇猛であった。士気、士道の高さに敬服した薩摩は、戦後、長岡藩を寛大な処分で済ませた。その長岡藩士の末裔である山本元帥は、戦前に母校、勿論旧制中学であるが長岡高校の前身で講演をされた。その時に、鉄砲を持って戦うだけがお国のためではない、君らは学問に励み、そして国家のために尽くせ、というようなお話をされた。

櫻井よしこさんがまさに長岡高校のご出身であり、別に鉄砲を持つわけではありませんが、ジャーナリズムの分野で国家のために尽くされているお方ではないか。私はそう思います。
[ 2011/07/16 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

やったぜ、なでしこジャパン

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先発起用ズバリ!川澄が2得点/女子W杯

川澄、初先発に「緊張なかった」

仏、日本激賞「米は驚くだろう」

スウェーデン監督、日本たたえる

ブラジルも日本絶賛「完璧だ」

タコ予言、多数派が日本勝利的中

中国メディア、日本の勝利たたえる

独紙、なでしこは「優勝に最も近い」



以上はサンスポの見出しを列挙しただけであるが、もうこれだけで何の説明もいらないような気がします。タコの予言?そんなものはどうでもいいが、とにかくおめでとう



昔は「ダブリュー杯って何ですか?」と言うおじさんもいたが、今は子供でも知らぬ者はいない。Jリーグが発足したころから、急速にサッカー熱が盛り上がったように思う。なでしこジャパン、ついにやってくれました。決勝は18日、午前3時半頃からですか、TVの前ではあるが、ぜひ応援したい。優勝して、最高の休日にしたいものだ。



話は逸れるが、十数年前でしたが、女子スポーツもすごくレベルが高い、と感じたことがありました。私は鹿児島のある球場に行ったとき、たまたま或る実業団の女子ソフトボールのチームが合宿をしていました。彼女らの練習を小一時間、見とれてしまいました。バットスイングの速さにびっくり、すべてにスピードのある動きに、さすが実業団ともなればレベルが違うんだなあ、と感心しました。オールジャパンになればもっと凄いのだろうな。その後、女子ソフトボールはオリンピックで金メダルを獲りました。



決勝は一億総火の玉となって応援しましょう。日の丸を揚げ、君が代を高らかに歌いたい。

日の丸・君が代不起立のセンセイ方、あんたらは見なくていいよ、と言いたいところだが、本当のところ、あなたたちこそ観戦していただきたい。あの感動がわかるかな?



[ 2011/07/15 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

蛤や・・・

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お中元の出足が悪いようですね。私が言うのも変ですが、毎年一番に届けてくれる人からはまだ来ない。別に催促しているつもりもないのだけれど、仕事の取引先関係の人たちも、不景気でまだお中元にまで気が回らないのだろうかと余計な心配をしてしまう。送る側の私としては、例年、お盆前に相手方に届くので、掉尾を飾るわけだから、最も印象に残る贈答であるはず、と自分では思っている。まあ、私の場合は何でもそうだが、尻に火がつかないとダッシュが効きません。



本年の一番は、ネットで知り合った方から届いた。一度はお会いした方なんですけどね。

県の有形文化財と書いてあるが、そのお店の建物なのか、製品なのか、私の読解力ではイマイチわからない。しおりにはいいことが書いてありましたよ。



<こだわり焼き蛤、串あさり。



はまぐりをふたみに別れ行く秋ぞ 芭蕉



蛤の荷よりこぼるるうしほ哉    子規



蛤の芥を吐かする月夜かな     一茶



蛤は女性に関係のある吉日には欠かせないものとし、古式に大宰府が元日に腹赤を宮中に献上していた吉例に倣って、雛祭りの内裏さまの供え物に用いる皿も蛤の殻でありました。

しかし娘は立派な雛壇に貝殻の皿では貧相だと不満であっても、雛祭りには四条あたりに飾って、水引で輪を作り、蛤を釣るなど賑やかでした。

蛤は生まれた時の殻と殻でない限り、二つの殻は別々に離したらぜったいに食い合いません。だから「貞女、二夫に見えず」の意味を込めて婚礼に蛤を用います。(以下省略)>



私の子供のころの記憶では、貝殻に入った、「タコの吸出し」といったような薬、濃い緑色の軟膏がありました。また、殻に入った黒糖のような甘いお菓子もありました。昔は容器として利用されていたんですね。そういえば、浴室の石鹸入れもアワビの殻でした。殻を玄関先にかけてあったが、飾りというよりも、魔除けか縁起物だったのかもしれない。それにしても「貞女」とは懐かしい言葉ですね。私はてっきり死語になったと思っていましたよ。主君に対して「二心なきこと」は武士道の神髄かもしれないが、そうでしたか貞女の証と似てますね。でも男を貝に例えるケースはあまりありませんね。



ありました、「私は貝になりたい」とか「蛤ご門の変」というのはありました。禁門の変ともいうが、この門は決して開けられることのない門であったので蛤門と呼ばれたといいます。薩摩・会津・桑名等の連合軍が長州と戦ったんでした。この時、徹底的に長州を討伐していたら、維新も違った形になっていたでしょうね。老舗の「しおり」で日本史の勉強ができました。

お味のほうは、噛めば噛むほど美味しい。酒の肴に最高ですね。その友も噛むほど味のある方です。友に感謝。



はまぐりや酒のつまみに友想う   兎屋ことと女



今夜のNHK「歌謡コンサート」には懐かしい人がたくさん出てきました。昭和の歌謡曲はいいですねえ。私は↓この歌を思い出しました。



[ 2011/07/13 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

柿の葉茶、その後。

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過日、柿の葉茶作りのレポートをしたのでしたが、ついに完成しました。本当はこれに松葉、クコ、ハトムギを加えればいいらしいのですが、私が散歩の途中に調達した松葉を混ぜて煎じている。松葉は微量にしないと癖のある匂いが鼻を突いて飲みにくい。



お教えいただいたように、紅茶のようなきれいな色をしている。火加減なのでしょうか、ワインレッド、ロゼのような色になるときもある。苦いと聞いたが、全くそんなことはない。私にとっては非常に飲みやすい。今時期、冷たいものを何杯も飲む。しかしこれを飲めば一発でのどの渇きがなくなるようだ。



私は夏はスイカ、冬は柿をよく食べる。一人で冷蔵庫を開けてムシャムシャかじるのである。それほど好きだ。ということは、スイカや柿に含まれる何かを私の肉体が求めているのかもしれません。だから、柿の葉茶は私と相性がいいのかもしれません。



どのような成分が何に効くのかわかりませんが、私が自身の身体を実験台にしたところによれば、まず気づいたことは、皮膚がツルツルしてすごく綺麗になる。関心のない人もいるでしょうが、人によっては気になるおしっこがですね、調子がいいですよ。泡があまり立たない。立っても、確かにシャボン玉が小さく、数も少ないようだ。今、我が家ではお茶を沸かすことはなく、柿の葉茶だけ飲んでます。来年は一年分作ろうと思う。



友人の家に手土産として自家製柿の葉茶を持っていった。玄関先で、ハッと後悔しましたよ。その家の庭には大きな柿の木が二本ありました。飲んでみて、よかったらお宅のその柿でお茶を作りなさい、ということで一応、私の茶を差し上げた。そこはクコの木もあったらしいが、枯らしてしまったという。その前に私が一枝もらい受けたかった。挿し木にするんだったのに。



ハトムギって、ジュズを作ったり、お手玉に入れてたあれでしょう?うちにいっぱいありますよ、と彼女が言う。私は種子を三十粒くらいいただいてきた。いつごろ蒔けばいいのか、いろいろ調べていたら、どうやらハトムギではなくてジュズダマをもらってきているんですね。これらは見た目は似ているけど、違うみたいですね。ジュズダマを煎じて飲んでいいものか、また、種子蒔いて育てることだろうか、些細なことかもしれないけれど、私は悩んでいるところである。



お店で買えば簡単でしょうけどね、こんなことって作る過程が楽しくないですか?たとえば蕎麦好きが嵩じて蕎麦を打ったり、石臼で粉を挽いたり、ついには蕎麦の栽培までしたくなったりとか、なんとなく似てますね。釣り吉が自分で釣った魚を料理したくなったり、それに使う包丁など刃物に凝ったり、刃物を研ぐことに熟練したり・・・とか。



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[ 2011/07/12 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

・・・されど野の花。

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前回の続きです。

戦後の半世紀を自民党が担ってきたのだから、戦後は自民党政治そのものであった。ところが自民党は今は野にあり、党の綺麗どこの議員さんは野の花と言えまいか。なかでも片山さつき議員は素晴らしい。

小泉チルドレン、小沢ガールズなどとマスコミは大騒ぎしていたが、私はこの人たちに特別期待感も持たなかった。小沢Gの田中某さんとは、晩飯でもご一緒して、その後、場所を変えて…ウッシシシ、なあんて妄想を抱いたおじさんたちがおられたでしょうが、その程度の興味しか、実は私もなかった。



数日前の参院、予算委員会のTV中継を見ていて、私は目が覚めましたよ。片山さんを見直しました。東電の賠償に4兆円もだすのに、被災地の二重債務者にはわずか数百億ですか?倒産、夜逃げ首つりが増えますよ、と確かおっしゃっていた。弱者を救済するのも政治の力だと思う。できれば全国の倒産・自己破産予備軍、非正規社員、フリーター諸君もお助けいただきたいものだ。

かつて、”一億総中流”と呼ばれた時代があった。あくまでも私のつたない経験上であるが、歴史的に日本の国民が最も幸福であった時代ではなかったか。昭和40年代後半の国民の意識調査では、90パーセントの国民が自分は中流だと認識していた。私は今でもはっきり覚えているが、23歳で初任給5万5千円であった。30歳ごろにはその3倍か4倍の給料になっていた。それでもガソリンはリッター50円前後であった。家計費の中で食費の占める割合を示すエンゲル係数というのがある。この言葉は冗談で使ったくらいであった。貧困者を周囲に見かけないから、笑いが取れたのである。今はジニ係数という格差や不平等を表す数字がよく真剣に話題になる。当時は今のような世界になるとは夢にも思わなかった。40になればそれなりの顔になり、そして、50、60になればそれ相応の生活をしていることだろうと思ったものだ。どちらも現実世界のことであるが、今が悪夢なら早く冷めたい。今後、一億総中流が夢や幻だと言うのならば、幻想そのものを捨て去るべきでしょう。



被災地にはこのような弱者もいると思う。土地建物の資産を持たず、借家で営業したり、借家に住んでいた人々。勿論、手持ちのお金もない。このような人々に義捐金が届くだろうか。私の水害の経験では、被害を受けた建物所有者、つまり家主には何某かのお金が届いたが、借家人には現金はなかった。同業者の全国の会が募金してくれたものが、鹿児島の会を通じて被災した会員に分配してくれた。見舞金という形で現金を頂いたのはこれだけでした。これが大助かりでした。

義捐金はその時被災地にいた人に、人頭割して等しく分配してあげるべきですね。しかも迅速に。

私の友人は日赤に義捐金を振り込んだという。しかし、日赤はこの金で仮設住宅の家電製品なんかを買ったといいます。それも支援には違いないけれど、被災者の手に現金が渡るものとして寄付した友人は、日赤からお金を返してもらって、市町村役場に再度振り込みをした。



不平不満を言い出せば、私に限らずみなさん、話はエンドレスです。え、さつきさんでした。前夫のMさんなんかは彼女の足もとにも及びませんね。彼女の場合には野にあるよりも、いつか表舞台でそれなりの職(大臣)に就き、日本のために活躍していただきたい。東電関連に4兆円出す前に、東電はすべての資産、発電所・送電線・電柱一本残らず売却すべきでしょう。電力の製造・販売(供給)はそれを買い受けた企業が数社でやればいいではありませんか。

話はコロンコロン飛びますが、この方のカラオケのレパートリーもいいですね。

[ 2011/07/10 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

たかが野の花・・・

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この花は何の花でしょうね。私が七・八年前に、畑の土手に咲いているのを持ち帰ったものです。うちの環境が適しているのか、この花は増殖をを続け、そして私は株分けしては鉢が増えていくことになる。今年もオレンジ色の花が咲いた。

何年か前に、昼食に立ち寄ったお店の入り口にこの花が大きな壺に活けてあった。その時に花の名を訊いたのだったが、私はきれいに忘れ去っていた。私にとっては、名もなき真夏の野の花でもいい。



野の花といえば、播磨の瓢水の句が浮かびます。



手に取るなやはり野におけ蓮華草



野の花は野にあってこそ美しいとも読める。さすれば私は野の花を我が家に持ち帰る無粋な奴ということになる。でも、私はそうは思わない。この句は自然・環境保護の句ではないんですね。瓢水は江戸時代中期の俳人です。その頃は自然はそこにあるのが当然であって、そこには神が宿り、自然破壊などというのは畏れ多いことであったでしょう。そもそもこの句は遊女を身請けしようとする友人を諌めたものだという。蓮華草のような可憐で美しい遊女がいたのでしょう。

私の場合は、絶滅が危惧される種でもないでしょうから、家庭で自然の野山に思いを馳せることはよろしいじゃありませんか。私が名前にこだわらないのも、”名もなき野の花”のイメージを壊したくないせいかもしれません。自然というものを身近に感じたい。



確かに男性は、女性を独り占めにできれば、その時点からそれまで抱いていたような感情も変わるでしょうね。瓢水という人は裕福な船問屋を一代で潰した人だそうだ。剃髪もされたことがある。ですから人情の機微をよくわかっていた人なんでしょうね。風流で、粋で、洒落てますね。私はこういう人は好きです。こんな句もあります。



さればとて石にふとんも着せられず



お母さんのお墓参りに行った時の句らしいですが、私も身につまされます。



浜までは海女も蓑着る時雨かな



海女さんはどうせ浜に着けば裸同然の姿で水に濡れてしまう。海に潜るお仕事ですからね。それでも浜までは蓑を着るというんですね。各人各様のいろんな感慨もおありでしょう。ある僧が瓢水を訪ねた時、瓢水は薬を買うために外出していた。僧は「瓢水も命が惜しいか」と言って立ち去ったという。それを伝え聞いた瓢水が、去って行った僧に届けさせた一句だという。「浜までは」とは「死ぬまでは」と受け取れないか。



話は変わるが、韓国の朴元大統領の逸話。優秀な人を自分のブレーンにしたくて、側近を通じて熱心に誘ったのだという。大統領のたっての願いも、その方は断った。その時に大統領が側近に「やはり野におけ」の喩を話したのだという。当時は軍事政権であるので、処刑とかどうにでも好きなようにできたのでしょうが、そこで出てきたのが瓢水なんです。私は嫌韓派であるが、大日本帝国の教育を受けた人は立派だと思う。



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[ 2011/07/09 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

馬毛島の調査測量・賛成

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米空母艦載機訓練移転、馬毛島の測量打診へ

2011.7.4 09:52

米軍再編での空母艦載機「陸上離着陸訓練(FCLP)」の馬毛島(まげしま)(鹿児島県西之表(にしのおもて)市)移転に向け、政府は、島の土地の大半を所有する開発会社(東京)に測量調査の受け入れを打診する方針を固めた。複数の政府筋が3日までに明らかにした。

 政府筋によると、防衛省はすでに開発会社と交渉に入り、土地売却を求めている。会社側は馬毛島に十数人の作業員を常駐させ、X字形に未舗装の滑走路2本の造成を進めているが、売却ではなく賃貸を求め、折り合いが付いていないという。このため、売却にせよ、賃貸にせよ、交渉を進める上で測量調査と鑑定で土地評価額を確定させる必要があると判断した。

 防衛省は会社側との用地交渉で弁護士を代理人に立てる異例の態勢で臨んでおり、開発会社の了承を得られれば早期に調査に着手する構え。

 防衛省は南西諸島の防衛・災害対応拠点として馬毛島に自衛隊基地を建設、FCLPの恒久施設として米軍に共同使用させる方針を固めている。6月21日の日米安全保障協議委員会(2プラス2)共同文書でもFCLP移転について「馬毛島が検討対象となると地元に説明する」と明記した。



【用語解説】FCLP 空母艦載機が陸地の滑走路を空母の甲板に見立てて離着陸する訓練。艦載機パイロットの維持に欠かせず、米軍厚木基地などで実施してきたが、騒音被害が問題となっていた。平成18年の日米合意で艦載機FA18を26年までに厚木から岩国基地(山口)に移転させることを決め、それに伴いFCLPも21年7月をめどに移転候補地を選定すると明記した。(以上、産経新聞)



今だから話せるが、ちょっと嫌なことを思い出した。震災当初、鹿児島市の給水車が東北に支援のために行っていた。フクシマの原発の放射能が騒がれ、支援部隊は鹿児島に引き上げるという話が起きた。私の友人は翌朝一番に市長に厳しく抗議の電話をしようと考えた。朝、新聞を見たら、結局東北に留まり、支援を継続することになったという。友人の出番はなくなってよかったのだが、これが万が一、鹿児島へ逃げ帰ってくるようなことがあっては、鹿児島の恥となるところであった。全国の人々から嘲笑されたに違いない。



そして今、馬毛島の米軍施設の問題で、知事も県議も西之表市長も市議も誰一人賛成意見を述べる者がいない。彼らは地域(住民)の同意が得られていない以上は・・・、ということをオウムのように言っているようである。

では彼らの言うところの地域とは一体何だと言うのでしょうか。美しい自然、環境、漁場、そう言えば馬毛島には山羊がいたというが、希少動物保護ですか。これらはすべてクリアできますよ。ではなぜ今までに手を尽くしてやってこなかったんですか。人手(民間)に所有権は渡ってしまったではありませんか。今まで通りに訓練は厚木でやれ、とでも言うつもりでしょうか。これこそ全国の人の失笑を買うことになりはしないか。

或いは米軍も自衛隊も軍隊だから反対ですか?まさか、”暴力装置”?中国海軍に南西諸島海域に来ていただきたい?

さすがの私めも、このような人に語る言葉を知りません。お味噌汁で顔を洗って出直していただきたいものです。



よもや調査測量に反対はないでしょうね。ほとんどが私有地であるので、地主が同意すればすぐにでも仕事に掛かれる。漁船を連ねての測量反対の実力行使など行われないことを祈る。そしてその業務は当然地元業者に発注すべきです。鹿児島県測量設計コンサルタント組合だか協会だか、私はよく分かりませんが、そのような団体の西之表の支部会員各社が受託すべきです。用地補償・鑑定・境界確定・買収等に係る業務も鹿児島県内業者に発注です。これらの業界はほとんどが人件費ですから、地域経済にとってプラスにはなるでしょう。当然、土木・建築工事も地元業者最優先です。大手はその下請けに入ればいいんです。これは別に珍しいことではなくて、丸投げはよくないが、全国でよくあるケースなんです。



土地は買収によるべきでしょうが、そもそも他人様の土地をアテにして始めることであるので、相手との交渉次第ということでしょう。産経の報じるところによれば、6月に所有者は3億2千万円の脱税が確定したのだという。国税の処分として、まずこの土地を差し押さえるべきでしょう。普通の人ならそこまでしなくてもいいでしょうが、この地主さんは売るのであれば1000億円と嘯いているという。これが親値であって、孫値はまだ低いものとなるにせよ、金の出所は我らの血税である。

いずれにせよ、明治維新を成し遂げた薩摩武士の末裔として、全国民から嘲り笑いをされるようなことをしちゃならない。
[ 2011/07/05 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

私事で恐縮ですが・・・。

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1日のことでしたが、うちの番頭壱号さんと会ったら、彼はすごく怒っていた。

壱「日本の新聞はおかしい、ダメだ。」

主「そうだよ、ほとんどの新聞は偏向してるよ。」

壱「なんで2011年度と書くの?日本の元号を使えばいいではないか。今年は平成23年だろうが。」

主「いや、皇紀弐七七壱年だよ。」

まあ、常日頃このような会話をしているのですが、番頭さんから文天祥「正気の歌」について記事をアップしてくれ、と言われていました。私も数日考え込んでいたのですが、どうにも簡単にことは進まない。それで、番頭さんにお任せすることにした。いずれ、「うさぎ屋の四方山話」で紹介することになりましょう。確かにいいことが書いてあるんですよ。

「君臣・親子・夫婦の関係も正気がその本命に係っており、道義も正気がその根底となる。」さて、正気とは何ぞや、乞うご期待。



確かに1日のことでした。ランチバイキングのお店が、通常価格980円のところ、1日と13日はなんと525円ということでした。勿論、私たちは四人でそこへ行きましたよ。車を停めに行っている間に、私は並ぼうと考えた。一人でエレベーターに乗ったら、すぐ後に女性が一人来たので、少し待ってあげた。そのお店は2階建ての2階にある。エレベーターの扉が開くや、その女性は小走りで受け付けに行き、順番の名前を書いた。一つくらい順番が後になっても私は別にどおってことないが、普通の日本人女性なら、入り口でまず、すみませんとかありがとうございますとか言いそうなものである。そして、2階ではどうぞ、いいですか、ではお先に、とか言えないものだろうか。意地汚い女は豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえばいいのに。

あ、お味の方は大型スーパーがやっているだけあって、刺身が盛りだくさんで、新鮮でありました。











これは虎渓山水月窯、粉引徳利、高さ12センチ。35年くらい前に頂いたものである。その頃は人間国宝荒川豊蔵さんのご長男の武夫さんでしょうが、豊蔵さんが手を入れたに違いない、と私はひそかに信じている。5ミリくらい、釉薬を掛けはずしたところがある。偶然にできたものではなくて、意図的にされたのではないかと思う。景色がまさに川の水と月なのである。

共箱であったが、平成5年の水害で床上1メートル以上浸かったので、汚泥にまみれた箱はすべて捨ててしまった。それはもう、たとえようのないくらいの悪臭がした。子供たちも小さかったし、伝染病にでもなったらいけないと思い、すべての箱も車二台とともに処分した。家族みんな無事であっただけでいい。ほとんどのものを捨てた。被災者の方々は激怒されるかもしれないが、私の場合はアルバムや子供が使っていたぬいぐるみ・おもちゃ、何の未練もなかった。

私はその場所や物に特にこだわらない。私は父親が転勤族であったので、小学校も三つかわった。そのせいか、学生時代も社会に出てからも、他人からは”引っ越し魔”と呼ばれた。新天地で新しい楽しい生活はあるものなんです。よく、住めば都と言われるが、三日もすれば慣れますよ。種子島の馬毛島艦載機離発着訓練施設反対派の人にも怒られるかもしれませんが、70デシベルの騒音なんて半日で慣れますよ。おまけに、市町村には10年間で250億円の補助金がでるそうであるので、こんないい話がどこにありましょう。地元経済浮揚のチャンスではありませんか。種子島や住民のみなさんは、日本の防衛上、確実に役に立てる。住民は土地に権利を持っているといっても、そもそも馬毛島も西之表市も種子島も日本国の領土ではありませんか。



話が逸れましたが、美術工芸品の場合には「用の美」ということが言われます。棚に飾っておくだけではなくて、その用途に使いたいですね。しかしながら、私はこの徳利で酒を飲んだことはありません。侘助系の椿を一輪挿すことはあります。この粉引に赤い椿を想像してみてください。では、本日、素敵な休日をお過ごしください。
[ 2011/07/03 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)